東北地方太平洋沖地震に係る義援金等に関する税務上の取扱い
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に係る義援金等を支出した場合の税務上の取扱いについてご紹介します。
(1)義援金等を寄附した場合の取扱い
次に掲げる義援金等を個人の方が寄附した場合には、寄附金控除の対象となり、一定の金額が所得の金額から控除されます。法人が寄附した場合には、その支出額の全額が損金の額に算入されます。
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国又は地方公共団体に対して直接寄附した義援金等
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A
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日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座へ直接寄附した義援金、新聞・放送等の報道機関に対して直接寄附した義援金等で最終的に国又は地方公共団体に拠出されるもの
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B
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社会福祉法人中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための義援金」として直接寄附した義援金等
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C
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社会福祉法人中央共同募金会の「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」として直接寄附した義援金等
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D
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上記以外の義援金等のうち、寄附した義援金等が、募金団体を通じて、最終的に国又は地方公共団体に拠出されることが明らかであるもの
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(注)
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募金団体が受ける義援金等が、最終的に国や地方公共団体に拠出されるものであることが新聞報道、募金要綱、募金趣意書等で明らかにされており、そのことが税務署において確認できれば、上記Dに該当するものと取り扱われます。
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(2)寄附金控除又は損金算入の適用を受けるための手続き
@ 所得税
確定申告書に寄附金控除に関する事項を記載するとともに、義援金等を寄附したことが確認できる書類(国や地方公共団体の採納証明書、領収書、募金団体が発行する預り証など)を確定申告書に添付するか、確定申告書を提出する際に提示する必要があります。
A 法人税
確定申告書の別表14(2)「寄附金の損金算入に関する明細書」の「指定寄附金等に関する明細」に寄附した義援金等に関する事項を記載し、義援金等を寄附したことが確認できる書類を保存する必要があります。
(注)
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日本赤十字社や中央共同募金会の「東北関東大震災義援金」への寄附を郵便振替で行った場合には、郵便窓口で受け取る半券(受領証)をもって寄附したことを証する書類として差し支えありません。
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作成日 平成23年4月1日