公認会計士・税理士 中野会計事務所
税制改正

 特殊同族会社の役員給与の損金不算入制度

 前回に引続き役員給与に関する税制改正について整理していきます。
役員に対して支給する給与で損金算入されるのは
@定期同額給与、A事前確定給与、B利益連動給与
の3つのいずれかに該当するものに限られることは前回にもご説明しましたが、今回は特殊同族会社に該当する会社の業務主宰役員に対して支給する給与のうち給与所得控除額相当額が、損金の額に算入されないことについてご説明します。

  制度の概要

 特殊同族会社(注@)が、業務主宰役員(注A)に対して支給する給与の額のうち給与所得控除額に相当する部分は法人の損金に含めない。



 注@ 特殊同族会社とは、下記イ、ロいずれにも該当する法人
イ 同族会社の業務主宰役員及びその特殊の関係のある業務主宰役員関連者
  ( 「業務主宰役員グループ」という )が90%以上の株式又は出資を有する会社
ロ 業務主宰役員及び常務に従事する業務主宰役員関連者の総数が常務に従事する役員の総数(注B)
  半数を超える会社

 注A 業務主宰役員とは、法人の業務を主宰する役員一人をいい、代表取締役や社長が該当するのが一般的ですが、必ずしも肩書きのみにより判定するものではありません。

 注B 常務に従事する役員とは、会社の経営に関する業務を役員として実質的に、日常継続的に遂行している役員をいいます。( 会計参与・監査役は該当しません )なお使用人兼務役員については、その者に対する役員給与のうち役員部分の給与が使用人部分の給与の額を超える場合には常務に従事する役員に該当しますが、単に取締役会の構成員として業務執行に関する意志決定に参画するだけの者は該当しません。


  適用除外

 特殊同族会社の次の事業年度については、この「役員給与の損金不算入」の規定の適用はありません。
イ 特殊同族会社の基準所得金額(注C)が800万円以下である事業年度  平成19年度以降は1600万円 ロ 基準所得金額が800万円超3千万円以下である場合には、その基準所得金額に占める業務主宰役員給与
  の割合が50%以下である事業年度

 注C 基準所得金額の概要
 基準期間内の各事業年度( その事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度 )の所得の金額に業務主宰役員給与を加算した金額の合計額を基準期間内事業年度の月数の合計数で除し、これの12を乗じた金額。
 ただし、基準期間内事業年度に欠損金が生じた場合や青色欠損金の損金算入に適用を受けた場合並びに各基準期間前事業年度に欠損金額がある場合には一定の方法で計算した金額。



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